これから新規クリニック開業をしようとしているドクター、開業場所が中々見つからないドクター、内装費は本当に適切な数字なんだろうかと思っているドクター、色々なお悩みにお答えいたします。
バラ色の事業計画書
 

今回は、「3:バラ色の事業計画書」について書きます。

昨年、Y先生が産婦人科を開設するためAコンサルタント会社が作成した事業計画書を持参してきました。その事業計画書はまさに、コンサル契約を取りたいがためのバラ色の事業計画書でした。

その内容は、次のとおりです。

 

1.出産収入が、1人・80万円と高い。(近隣の平均出産費用は、53万円)

2.妊婦健診が月・150人と多い。(推定で月平均4050人)

3.黒字決算にするため、経費を少なめに計上している。
 
4.初年度から黒字になっている。

5.看護士及び助産師が少ない。

 以上です。

 

 私が独自に事業計画書を作成した結果、毎年赤字が3千万円以上となり3年以内に借入金が返済不能となる状況でした。この結果をA社に質問すると、再度、計算し直すということで2週間後に変更した事業計画書を持ってきました。変更後の事業計画書はB先生が見ても判らないように、人件費やその他の経費を少なくしたりして、黒字になるように計算していました。

 このようなやり取りを3回、行いましたが、そのたびに外来数や診療単価を増額したりして黒字になるように計算するので、B先生にこの計画は無理である旨を伝えました。B先生もやっと理解したようで、A社へお断りの連絡をしました。
 
ここから、思わぬことが起こりました。それは、A社がこれまでにかかった費用として1千万円を要求してきたのです。その内訳は、設計料や事業計画書作成料、打合せ費用等でした。何度か交渉したのですが、減額交渉がうまく進まないので最終的には弁護士に相談して解決しました。どの位、費用を支払ったかは不明です。

 
ここ数年、新規開業コンサルタント会社が急増したため競争が激しくなり、コンサル契約を取りたいがため、クリニックの新規開業では、これと似たようなケースがよく見られます。このようなバラ色の計画書を信用して開業したが、1年経っても月間で黒字化しない施設が見られます。中には、半年でリース料の支払を猶予してもらっている施設もあるようです。なぜ、このようなことが判るかというと、私は金融機関の融資担当者と頻繁に情報交換を行っているからです。
 
良く金融機関の融資担当者が開業支援を行なっている会社(コンサル会社や薬品卸、医療機器メーカー、人材紹介会社等)のレベルが低すぎるし、コンサル契約優先で先生のことは考えていないと言います。本当かどうか知りたい方は、金融機関の融資担当者に聞いてください。

 

事業計画書を見るポイント
1.損益分岐点1日外来数)が、市場調査の1日推定外来数より少ないかどう か。

2. 職員数や人件費が適切に計上されているかどうか。

3.収入計算で予想患者数と一人当たりの診療単価が適切であるかどうか。

4.借入金は一番目に国民政策金融公庫になっているか。

5.経費率が適切であるかどうか。

以上です。

次回は、「自分の営業成績しか考えない営業マン」を書きます。

 

お読みいただきましてありがとうございます。

 

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