これから新規クリニック開業をしようとしているドクター、開業場所が中々見つからないドクター、内装費は本当に適切な数字なんだろうかと思っているドクター、色々なお悩みにお答えいたします。
情報収集
今回は、開業するために必要な物件情報や市場調査を依頼し、その作業が終わり調査結果を聞くと、お礼も言わず連絡が無くなるケースを書きます。
 
本年4月、A先生から埼玉県で新規開業したいので、K駅前の物件調査と市場調査をお願いしたい旨の依頼がありました。
この場所は、1日推定外来数が60人で競合も少なく駅前なので良かったのですが、賃料が高かったため見送りとなりました。
 
1週間後、T駅から徒歩4分ほどのオフィス街にあるテナントをB薬品卸会社から紹介していただいたので、見学に同行して欲しいと連絡がありました。そこで、事前に市場調査を行いテナント見学に伺いました。
このテナントは水回りが医療施設向きではなかったことと、1日推定外来数が15人と少なかったので見送るようにアドバイスを行いました。
 
さらに、8日後、今度は建て貸し物件の話があるので同行してもらいたいとの連絡がありましたので、同行しました。そこには、建築会社や不動産会社が来ており私の出番はないような感じでした。
そこで、A先生へ私の役目は何かを質問しました。A先生は、開業に適しているかどうかの判断をして欲しいとの回答でした。
開業の適否に関する市場調査は、最新のデータ収集や現地調査等に時間と費用が掛かります。また開業が失敗した場合には先生の生活や私の信用に関わる事なので、「市場調査書作成契約」を締結して欲しい旨を伝えました。
これに対する回答がありませんでした。この時点で私は利用されるだけだと思ったので、メールで「市場調査書作成契約」を送ることを伝え翌日、メールで契約書の雛形を送りました。
案の定、「市場調査書作成契約」に関する回答は、未だにありません。
 
実は、このような事例が昨年は2件、今年も2件ありました。手口はほとんど同じで、私の市場調査はオリジナルな手法で他社と違って最新のデータを使用し現地調査も行っているようなので信用できる。ついては、私の市場調査の結果が良ければ開業支援をお願いしたいという話し方です。
私は、これまで100件以上の開業場所を探しお手伝いをしてきました。しかし、このように私を利用しようとする先生が短期間に4人も出て来る事はありませんでした。
私の不徳の致すところであれば反省するのですが、どう考えても私に非があるとは思えないのです。
 
こんな、ケースもありました。
都内のK駅で開業希望のB先生(皮膚科)は、今まで物件を探していたが今度紹介された物件は良さそうなので、ここで決めたい。ついては、現地調査(住民のヒアリング)を行って欲しいとの要望でした。
これまで、私は先生方を信用し、「市場調査書作成契約」を締結しないで市場調査を行ってきたので、6月に今まで通り現地で住民から競合に関するヒアリング調査を行いました。
市場調査結果は、競合が少なく評判の良い施設も聞かれず駅に近いので、場所としては問題が無い状況でした。
B先生へ、その状況報告を行い開業の有無を聞きました。帰って来た言葉は、医療機器メーカーが開業の手伝いをしてくれるので、もう少し検討するとの事でした。その後、開業可否を問い合わせたのですが、なんの連絡もありません。
 
これは、私だけの事ではありません。内装業者なども同じなのです。
今は、ネットで色々な情報を入手できるので数社から情報を仕入れて開業の参考にすることは当然だと思います。
しかし、仕事を依頼しておいて結果が判ればお礼もなく連絡がなくなることは、失礼にもほどがあるのではないでしょうか。
 私は、前述したK駅の市場調査は暑い中、10:00から13:30まで、K駅を起点とした診療圏と思われる範囲の住民63人からヒアリングを行ったのです。B先生には暑い中で現地調査をしたとは言いませんが、ヒアリングの日時や人数、結果を報告しているので大変な事は理解できると思います。

皆様、どう思いますか。
反対に、自分が同じ目にあったらどう思うでしょうか。
医師だから仕方がないと思って諦めるでしょうか。
 
2013、7/3、仲介料を値切られた話に書きましたが、再度、書きます。
私が言いたいことは、人間の命や病気の治療、健康の維持・増進を預かる医師が自分の事しか考えず他人の事を顧みないで、本当に良い医療が出来るのかと言うことです。少なくとも、この日本では医師のステータスは高く、私ごときは足元にも及ばない地位にいる人達です。
しかし、このような医師がいることも現実です。どこの業界にも、このような人がいるのかもしれません。しかし、医療業界だけには居て欲しくないと思うのは私だけでしょうか。
 
ここ2〜3年前から、このように他人の心情を理解できず利己的な人が増えてきたように思います。
私は、これまで利己的な先生が6人開業したのを見ました。その結果は、職員がすぐ退職し新しく入った職員も長続きしないのです。それを見て患者が減って行くのです。後は、言わなくても判るでしょう。
 
話は飛びますが、1990年11月に日本で不動産バブルが崩壊し、2008年9月15日には、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ ブラザーズが破たんし、世界的な金融不安が発生しました。
これで、これまでの「我良し(利己主義)」の時代は完全に崩壊しました。これからは、「利他の時代」なのです。
なぜなら、自分さえ儲ければ他人はどうなろうと知ったことではないと言う状況が蔓延して、その結果、不動産バブルが弾け20年以上、経済が低迷しました。このような社会システムが成り立たないからこそ、日本では不動産バブルが弾け、アメリカではデリバティブ(金融博打システム)が弾けたのです。
これにより、これまでの社会システムには、大きな欠陥のある事が明白になったのです。しかし、このことに気が付かない人が多いので、相変わらず「我良し」の行動を取っている人がいるのです。
これからは、相手の利益を考え自分も儲かるシステム(利他・共生システム)を構築した人が成功する時代だと思います。
開業を考えている先生方は、このことを念頭に置いて医業戦略や戦術を立案する事が必要です。
成功するためには、競合相手と戦おうとしてはいけません。お互いが、存共共栄できる戦略・戦術を立案する事です。
 
今回は、愚痴を書きましたが、私の心情をご理解いただければと思います。
次回は、開業後に役立つ情報を書きます。
 
お読みいただきましてありがとうございます。

 
 
- comments(0) trackbacks(0)
comment









trackback
http://tenantaw.clicin-success.com/trackback/61
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< January 2019 >>
PROFILE
NEW ENTRY
MOBILE
qrcode