これから新規クリニック開業をしようとしているドクター、開業場所が中々見つからないドクター、内装費は本当に適切な数字なんだろうかと思っているドクター、色々なお悩みにお答えいたします。
市場調査

最初にお知らせですが、12/15(月)から21日(日)まで、これからの開業戦略と新事業の研修でアメリカへ行ってまいります。この間は、連絡が出来ないと思いますので、御了承をお願い申し上げます。
 
あっという間に、12月の半ばになってしまいました。
このブログをご覧になっている皆様に、お知らせしたい事が沢山あるのですが、相変わらず経営不振や医業承継のご相談、開業支援等で、夜遅くまで書類作成作業やメール処理に時間を取られてブログを更新する時間が取れず皆様には申し訳なく思っております。
 
10月後半から12月中旬にかけて、開業コンサルタントの支援で開業したにも関わらず、経営不振で困っている3人の先生から経営相談や市場調査(有料)の依頼が有りました。また、10月後半は、私のお客様がクリニック経営の相違から夫婦喧嘩となりその仲裁を行ったりと、色々な経験をさせていただきました。この経験があるからこそ、開業のお手伝いができると思っております。
 
それでは今回は、来年の6月に神奈川県で開業を予定しているA先生(内科)の市場調査の事を書きます。今年の8月、当社と提携しているMS銀行から、A先生を紹介されました。A先生は横浜市の駅前再開発地区で人口が急増しているB駅前の開業を希望しておりました。早速、詳細な市場調査を行った結果は、1日推定外来数が75人でした。
調査結果を報告した数日後、MS銀行からA先生は私以外にC薬卸会社へ市場調査の依頼を行っており、その調査結果は1日推定外来数が29人なのでどちらが正しいのか、説明が欲しいとの連絡が入りました。私は、A先生からC薬卸会社の調査結果を見せてもらい、私の調査とどこが違うか、下記の説明を行いました。
 
C薬卸会社
1:診療圏設定 ⇒ 半径500m圏内
2:競合施設調査 ⇒ あり
3:人口データ ⇒ 平成22年の国勢調査 
4:1日推定外来数 ⇒ 傷病大分類データより計算
5:住民調査 ⇒ なし
6:市場参入余力調査 ⇒ なし
 
当社
1:診療圏設定 ⇒ 現地調査により設定(北・1Km 南・500m 東・400m 西・200m)
2:競合施設調査 ⇒ あり
3:人口データ ⇒ 直近の「町丁別・年齢別・男女別人口データ」を使用。
4:1日推定外来数 ⇒ 受療率表の「傷病小分類」から、A先生が診療する病名を抽出した。
5:住民調査 ⇒ 通行人や商店等から「通院している施設や評判の良い施設」のヒアリングを行った。
6:市場参入余力調査 ⇒ 市場参入余力 54%(開業余地大)

 
相違点
1:人口データ 
平成22年の国勢調査では人口データが古く、大雑把な人口しか把握できない。
人口調査は、直近の「町丁別・年齢別・男女別人口データ」を使用しないと、診療圏の正確な年齢分布の人口計算できない。
 
2:診療圏 
現地調査で診療圏を阻害する川や鉄道、大きな道路等を確認して診療圏の範囲を確認する必要がある。殆どのコンサルタント会社や開業支援業務を行っている会社は、この基本的な調査を行っていない。これでは、1日推定外来数の数字が信頼出来ない。
 
3:受療率 
殆どのコンサルタント会社や開業支援業務を行っている会社は、先生方の診療に合わせた病名を調査せず、大雑把な受療率で1日推定外来数を計算している。これでは、計算された数字は信用出来ない。
 
4:住民調査 
コンサルタント会社や開業支援業務を行っている会社の99%は、開業予定地域の住民から「通院している施設や評判の良い施設」等のヒアリングを行っていない。市場調査書が出てきたら、必ず診療圏の範囲確認と住民からヒアリングを行ったどうかを聞いてください。
これを行っていない場合は、調査結果を信用しない方が賢明です。
 
5:市場参入余力調査 
この調査は、当社のオリジナルなノウハウなので詳細を述べることは出来ませんが、開業場所を判断する場合に重要な調査であり、この数値が悪い場合は、いくら駅前で人通りが多くても開業をお勧めいたしません。
この調査のお蔭で、私がお手伝いさせていただいたほとんどの施設は、開業してから6ヶ月以内に月間出黒字に転換しております。また、失敗した施設もありません。
 
上記のように、A先生へC薬卸会社と当社の相違点を述べました。結果は、予定通りB駅で開業することになりました。
 
開業しても経営が軌道に乗らない施設が増えているので、開業を予定している先生方のために再度書きます。
コンサルタント会社や開業支援を行っている会社には失礼なのですが、私が知っている範囲では、本当に開業コンサルが出来る会社(人)は全体の10%もいないのではないかと思います。
その理由は、上記の1〜6項目がまともに出来ないからです。コンサルタントがこのような状況なので、開業しても経営が軌道に乗らない先生が増えるのも当たり前だと思います。
先生方に成功していただきたいことと、コンサルタント会社のレベルを上げていただきたいので、あえて現状を書かせていただきました。
開業前や開業後にお困りの先生は、ご相談いただければ幸いでございます。
 
次回は、今年の総括を書きます。
お読みいただきまして、ありがとうございます。
 
 

 
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